「狐の鏡/透明な縄」終演後コラム 珠緒(Mr.Daydreamer)

灯台とスプーン第7回公演「狐の鏡/透明な縄」にご来場いただいた皆様、まことにありがとうございました。

今回、プロモーション協力で稽古場、小屋入り中に撮影等で協力していただいた珠緒さん(Mr.Daydreamer)から、終演後のコラムを書いていただきました。
今回はスタッフとしての関わりでしたが、珠緒さんは俳優の活動もされています。

ぜひお読みください。


こんにちは。こんばんは。Mr.daydreamer所属の珠緒といいます。今回の作品『狐の鏡/透明な縄』では、主に受付や撮影などを担当しておりました。

お手伝いすることになったのは、劇団員の久保文恵さんと知り合ったことがきっかけでした。そこから、LIGHT HOUSE CAMP CIRCLEに何度かお邪魔して、今回、田村さんにお声がけいただいたという感じです。

(久保文恵の入団時に、撮影をしてくれたのが珠緒さんです)

少し私の話をすると、ちょうど1年ほど前に私は初めて演劇作品にスタッフとして関わりました。その時の会場も同じく、本作の上演された福岡女学院のホールでした。

そんな場に一年越しに訪れているというのは、なにやら込み上げるものがありまして。俳優をやっている今の自分にとんでもない時の流れを感じて、しみじみとしておりました。と言っても、まだ俳優として一年も満たないのでまだまだこれから、なのですが。

そんなこんなで、灯台とスプーンさんの作品を拝見するのも今回が初めてでした。


今作『狐の鏡/透明な縄』は、痛々しいほどにくっきりと経済格差や女性の立場の低さなどが描かれている作品でしたが、その中にも、じんわりと人々を包み込むような優しさが垣間見えました。

同時に、テーマのはっきりした物語であること故に、(まことに失礼ながら)この作品は、演劇でなくとも成立するのではないか?とも思いました。

しかし、実際に作品が舞台上に起こされた時、交わされる言葉のほんのすこしの違いが積み重なり、作品全体の見え方が、生き物のように変化するところを、私は撮影しながら目の当たりにしました。

この物語は演劇であるからこそ、交わされる言葉そのものではない何か。言葉の外に、可能性が広がっているのではないだろうかと感じました。

あぁ、演劇が好きだな。舞台上に私も立っていたいな。と改めて思わせてくれた作品でした。

今回関われて、本当に良かったと思います。
私が、もう少し俳優として成長できたら、演者として関わりたいなとか図々しいことを考えています。笑
灯台とスプーンさんのこれからを、1ファンとしても心より楽しみにしています。

2025/4/2 珠緒