「草香江ポエトリークラブ」に向けて 柳田光優
灯台とスプーン第6回公演「草香江ポエトリークラブ」コラム第二弾はLIGHTHOUSE CAMPCIRCLEにも参加している柳田光優さんです。
どうも、柳田光優(やなぎたみつまさ)です。よくミッツと呼ばれています。
「草香江ポエトリークラブ」に向けたコラムですが、この作品に関わるにあたって、わたしのふるさとについて想いを馳せることが多くなりました。自己紹介も兼ねて、故郷のことを書いていこうと思います。
私のふるさとについて
私のふるさとは宮崎県は小林市にあります。10年以上この小林で生きてきましたが、魅力というのは離れてから分かるもので、北九州に住んでいる今小林の魅力を思う存分紹介しようと思います。
この町はとてもお水が美味しいです。名水百選にも選ばれているとの事で、水道水をとても美味しくいただけます。お水が綺麗で霧島連山が見える町。想像してもらうとわかると思いますが、本当にのどかな、のびのびと暮らせる自然豊かな町です。
中学、高校と陸上部に所属をしており、長距離走者であったので、この自然豊かな山々を駆け回ることが、私の青春でした。とにかくどこまで行っても田んぼ道だらけでそこまで景色が移ろわないのですが、田んぼ道の、田舎特有の美味しい空気が、走ることを飽きさせませんでした。
私の母方の祖父母が小林の町で60年近くパン屋をしています。現在はパン屋を営業している訳ではなく、ラスクやクッキーなどを焼いて不定期でお店を開けているそうですが、とにかく、中学、高校とずっとパンを食べに祖父母のお店に通っていました。今考えると幸せで仕方ありませんが、学校帰りにまっすぐ帰らず、パンを食べてお腹いっぱいにしてから家に帰り、さらに夕食を平らげていました。学生時代に戻りたくて仕方ありません。パンの中でも特別好きだったのがメロンパンです。
祖父母のパン屋は昔ながらのパンを売りにしていて、60年間変わらない味を提供していたらしいとの事で驚愕ですが、その中でもメロンパンは他のお店で食べるものとは少し違い、メロンパンの縁にザクザクのクッキー生地が付いていて、真ん中はふっくらモッチりとしたものでした。これがなんとも癖になり、土日の部活がお休みの日には朝早くからお店に行き、出来たてのメロンパンを食べに行くのが楽しみで仕方ありませんでした。
学校帰りに食べるメロンパンももちろん美味しかったですが、出来たてのサクッモチッとした食感は幸せそのものでした。もちろん、メロンパン以外にもサンドウィッチやカレーパンなどお気に入りの菓子パンや惣菜パンが沢山あります。今ではもう口にすることができません。悲しい気持ちもありますが、 60年もの間味を守り続けた祖父母に感謝と敬意をはらいたいです。
だいぶ私の思い出主体の小林の魅力でしたが、小林市にはまだまだ語り尽くせないほどの魅力が詰まっています。都会のような施設や飲食店などが多くある訳ではありませんが、地元にある素敵な人やもので溢れています。
草香江という地にも、素敵な人やものが溢れています。自分が語ったような思い出や魅力が草香江の地でも育まれています。そんな人々の思いを舞台で感じることができるのではないでしょうか。
自分が演じる役への悩み
今回自分は「林陵平」という役で出演するのですが、林くんを理解するのにとても苦労をしました。
初めは自分の中から林くんという要素を引き出そうとして、必要以上に気を使ってしまっていると客観的意見をもらい、頭を悩ませていました。
「林くんはもっと直感的に話しているんじゃないか」
稽古中のこの言葉がきっかけでした。自分は話をする時に相手を傷つけないように言葉を選ぶ癖があり、それが林という役を演じたときに上手くいっていなかった要因だと気づくことが出来ました。
脳から出た言葉がそのまま発せられる。林くんという人間が少しだけ自分に歩み寄ってきました。
今度は自分が林に歩み寄り、
『草香江に生きる林くん』
観劇したあなたの目にそう映ったとき、どんな体験が起こるのか。感想を楽しみにしています。
ぜひ、草香江ポエトリークラブ観にきてください。
お待ちしております!
灯台とスプーン第6回公演「草香江ポエトリークラブ」
出演
柳田詩織(灯台とスプーン)
村岡勇輔(ギムレットには早すぎる/非・売れ線系ビーナス)
大間萌夏
柳田光優(LIGHTHOUSE CAMP CIRCLE)
池田景(最新旧型機クロックアップ・サイリックス)
峰尾かおり
日時・会場
2023年
12月2日(土)14:00-/18:00-
12月3日(日)13:00-/17:00-
(30分前より受付・開場いたします)
会場:湾岸劇場博多扇貝
〒812-0021 福岡県福岡市博多区築港本町2−1(福岡サンパレス内)
料金
一般前売 2,500円 当日3,000円
学生前売 1.500円 当日2,000円