「藪に坐る人」に向けてインタビュー ⑥ 福田みゆきさん

「藪に坐る人」インタビュー第6弾は、福田みゆきさんです。

はじめに、自己紹介からお願いいたします。

福田みゆきです。稽古場では福ちゃんと呼んでもらっています。
学生時代に京都の劇団ドキドキぼーいずで活動していました。岩手県の西和賀町でもギンガクという面白い企画にも少し関わっていました。
福岡へ来てからはほぼ灯台とスプーンにしか出演していません。肩書きは[モグラ女優]とでもしておきます。

灯台とスプーンへ3回目の出演ですが、団体の印象はいかがですか。

このたび3回目の出演で、灯台とスプーンを観た回数より出た回数の方が多くなります。
自分も似たようなものなので、えらそうなことは言えませんが、この劇団は不器用な人たちの集まりです。いろいろ巧くないし難しいところもあるけど、ゆっくりでもちゃんと話し合って、考えてやっている感じが良いなと思います。
公演をご覧いただければその雰囲気がすぐわかるでしょう。

(第二回公演「まがいものの乙女たち」では、あいちゃんという主人公の友人役を演じていただきました。)

(第三回公演「海をわたる獏」では、梅子という主人公の祖母役を演じていただきました。むかしは蒲鉾工場を夫婦で創業させた、明るくてたくましい気仙沼のおばあちゃんです。)

出演することにしたきっかけを教えてください。

出演することにしたというか、なったというか。田村さえと薬院で甘味を食べている時に「福ちゃん次回公演出る?」と聞かれ、企画書とか台本もなかったけどいいよと答えました。

本当はそういう決め方をしないようにしていますが今回はこれでよかったのかもしれませんね。『藪に坐る人』に出られて嬉しく思っています。

作品の印象はいかがですか。

やったことないような役どころをいただきました。台本を初めて読んだ時に「やりたい」と思ったのとは別の役です。むしろ人物像が掴みにくいと感じた役を振られてしまい、かなり動揺したのは今だから言える話でしょうか。


でも『藪に坐る人』は感情や画をイメージしやすい台本だから、演出や衣装についてたくさんわがままを言いたくなってしまうし、実際稽古場でいろいろと生意気言わせてもらってます。
最近はついに自分が出ないシーンにまで思わず口出ししてしまいました。特に中盤のあのシーン、うまいこといけばすごく見応えあるものになるはずなので、楽しみにしていてください。

最後に一言お願いします。

これは、お金と時間を割いて観てくださるお客様に対して、不適切な発言かもしれませんが…。演劇は、本番で完成したものだけを観るよりも稽古に参加してあれこれ考える方が(自分にとっては)俄然面白くて。

でも、お客さんに本番の数十分間を観ていただくだけで、この作品で伝えたいことや登場人物の気持ちについてもたくさん考えてしまうような、濃密な時間を持ち帰っていただける演技ができたら、と思っています。

よろしくお願いします。

 

灯台とスプーン第四回公演「藪に坐る人」

日時:2017年11月
17日(金)19:00
18日(土)13:00/16:00/19:00
19日(日)13:00/16:00
※開演30分前に開場いたします。

会場:福岡女学院大学構内ハウイ館学生ホール(福岡市南区日佐3丁目42-1)

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